クビライの夢ー6 | 歴史の散歩道

クビライの夢ー6

 元の第五代カアン・クビライは、チンギスが結集させた草原の軍事力を支配の根源として保持しつつ、中華の経済力を管理し、ムスリムの商業力を再編成して、遊牧と農耕の世界を融合し、モンゴル世界連邦を創設した。 

 大カアンの家系図。
初代チンギス・カン
二代オゴディ
三代グユク
四代モンケ
五代クビライ

                    クビライ幕府

 クビライは側近やブレインとの対論や協議を盛んに行い、綿密に分析・検討した後に決定を下した。
側近やブレインたちに対する信頼は絶大であった。
あることを誰かに任せると決めれば、ことの成否が明確になるまでは、まかせきった。
 
 外交・軍事・行政・徴税・財務・兵站・輸送・・・
さまざまなブレインが居たとは言え、クビライはどんどん新しいメンバーを付け加えていった。

全ての意見に耳を傾け、それを取捨選択し、人を見つけ、人を生かし、しかるべき所に配置して、大きな組織の力とするのは、結局クビライであった。

新情報や新知見については、非常に敏感であり、有能な人間の発掘・登用には極めて貪欲であった。

 そして一旦必要とあれば、クビライは、ただちに陣頭にたった。
73歳で反乱軍を親征・鎮圧したのは、その一例であり、果断で英邁な人物でもあったのである。
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